温泉

【温泉と健康】温泉にはどんな種類があって、どんな体に良い効果があるの?

そろそろ肌寒くなってきましたね。

温泉が恋しくなってくる季節になりました。

寒くなってくると温泉に入りたくなるのは日本人だからなのでしょうか?

昔から日本人は温泉が好きで、現在日本には3,159カ所の温泉地と、27,405カ所の源泉があるとされています。

また温泉に入ると心が癒されるだけでなく、温泉の種類によって様々な健康への効果もたくさんあるのです。

そこで、今回は温泉と健康について記事を書いていきたいと思います。

温泉の種類と効能・効果

温泉にはどのような種類があるのでしょうか?

また、温泉の種類によってどのような効能や効果が得られるのでしょうか?

単純温泉(単純泉)

単純温泉

単純温泉というのは温泉の成分の含有量が少ない温泉のことで、身体への刺激が少なく高齢者や肌の弱い方に適している温泉です。
また、無色透明で無味無臭であるというのも特徴です。
成分の含有量だけが基準であり、泉質が多岐にわたるので単純温泉といってもひとくくりには出来ないのですが、泉温が25度以上というところが共通です。
お年寄りや子供にやさしいので、家族で温泉旅行に行く場合におすすめの温泉です。

単純温泉の効能・効果

単純温泉の効能としては以下の効能が認められています。

神経痛、ストレス解消、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、痔疾、慢性消化器病、冷え性、疲労回復、健康増進、病後回復、不眠症など

硫酸塩泉

硫酸塩泉

硫酸塩泉は温泉水1kg中に含有成分が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンの温泉です。

硫酸の温泉と聞くと少し恐ろしいイメージがありますが、実際は「傷の湯」や「脳卒中の湯」と言われるほど体に良い温泉です。

無色透明で苦みがあるのも硫酸塩泉の特徴です。

また、硫酸塩泉の中でもカルシウムを多く含有する温泉を「カルシウム硫酸塩泉(石膏泉(せっこうせん))」、ナトリウムを多く含有する温泉を「ナトリウム硫酸塩泉(芒硝泉(ぼうしょうせん))」、マグネシウムを多く含有する温泉を「マグネシウム硫酸塩泉(正苦泉(しょうくみせん))」と呼んでいます。

石膏泉の効能・効果

鎮静効果が高いため、痛みやかゆみを和らげたり蕁麻疹にも効果があると言われています。

脳卒中、肝臓病、糖尿病、動脈硬化、高血圧症、肥満症、リュウマチ、痛風、腰痛、神経麻痺、運動麻痺、関節傷害、筋肉傷害、五十肩、肩こり、肝炎、骨折、脱臼、打ち身、切り傷、やけど、不眠症、胃腸病、慢性便秘、尿路疾患、痔疾、婦人病、冷え性、更年期障害、不妊症、慢性皮膚病の湿疹、水虫、汗疹、しもやけ、凍傷、いんきん、たむし、健康増進、病後回復、疲労回復、ストレス解消など

芒硝泉の効能・効果

皮膚血行を刺激し、体温発散や発汗を抑えて保温効果を高めたり、血圧を下げる効果もあります。

肝臓病、肝炎、動脈硬化症、糖尿病、高血圧症、リウマチ、痛風、腰痛、神経麻痺、運動麻痺、関節傷害、筋肉傷害、五十肩、肩こり、不眠症、肥満症、胃腸病、慢性便秘、切り傷、やけど、慢性婦人病、冷え性、更年期障害、不妊症、慢性皮膚病の湿疹、水虫、汗疹、しもやけ、凍傷、いんきん、たむし、健康増進、病後回復、疲労回復、ストレス解消 など

正苦泉の効能・効果

高血圧、脳卒中、動脈硬化、肝臓、胆石、胃腸病、肥満、高血圧、後遺症の改善など

ちなみに、正苦味泉は日本では珍しく、名湯と呼ばれている貴重な温泉です。

また、硫酸塩泉は保湿効果も優れているので肌を潤わせてしっとりとさせる効果もあるので、女性にもおすすめの温泉です。

鉄泉(含鉄泉)

鉄泉

鉄泉とはその名前のとおり鉄分を多く含んでいる温泉のことで、温泉が湧いた時は無色透明の温泉ですが、その後空気に触れる事で酸化して赤色になるのが特徴です。

「赤湯」と呼ばれている多くの温泉は、この鉄泉のことです。

鉄泉の効能・効果

慢性皮膚疾患、 痔、打ち身・捻挫、 疲労回復、四十肩・五十肩、筋肉痛、神経痛、腰痛、月経障害、関節痛、貧血症、冷え症、慢性婦人疾患、腎臓病、胃腸、慢性皮膚炎、更年期障害など

月経障害にも効果があるため、「子宝の湯」とも呼ばれています。

また、鉄分を多く含んでいるので貧血にも効果がありますが、鉄泉に入るだけでは鉄分は吸収されないので飲む必要があります。

ただし、大量に飲用すると体によくないので、ほどほどにしておきましょう!

鉄泉は女性におすすめの温泉です。

硫黄泉(硫黄温泉)

硫黄泉

硫黄泉は卵が腐ったような、「これぞ温泉!」という独特の硫黄の臭いがして白濁の濁り湯が特徴の温泉です。

温泉1kg中に総硫黄が2mg以上含有されています。

硫黄泉は酸性が強く成分が濃いため、 高齢者や皮膚が弱い方や乾燥肌の片には不向きな温泉です。

硫黄泉の効能・効果

皮膚病、湿疹、美肌作用、リウマチ、慢性鼻喉炎、金属中毒、薬物中毒、慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、痛風、便秘、筋・関節痛、痔など

酸性泉(酸性温泉)

酸性泉

酸性泉は酸性の成分を多く含んだ温泉のことで、強酸性のため肌が弱い方は入浴後にしっかりと酸を洗い落とすなど注意が必要です。

また、酸性泉は火山の近くにある温泉に多いのが特徴で、硫黄が溶け込むことで強い酸性となっています。

酸性泉の効能・効果

酸性で殺菌力が高いので慢性皮膚病に効果があります。

慢性皮膚病、湿疹、水虫、貧血、慢性消化器病、外傷、消化器病、慢性婦人病、筋・関節痛、糖尿病など

放射能泉

放射能泉

放射能泉はその名の通り放射能を含んだ温泉で、特にラドンやトロンを多く含有するものは「ラジウム泉」とも呼ばれています。

放射能と聞くと悪いイメージしかないですが、放射能泉に含まれているのはごく微量の放射能なので健康への悪影響はないと考えられています。

放射能泉の効能・効果

様々な疾患に効能あり、「万病の湯」とも呼ばれているほどたくさんの効能があります。

薬物中毒、食中毒、腎臓病、腎炎、胆石症、慢性胆のう症、肝臓病、肝炎、糖尿病、慢性胃腸病、胃腸カタル、大腸カタル、慢性便秘、尿路疾患、痔瘻、動脈硬化症、高血圧症、動脈瘤、自立神経失調症、白ろう病、慢性リューマチ、関節傷害、神経麻痺、筋肉傷害、痛風、腰痛、五十肩、肩こり、不眠症、骨折、脱臼、打ち身、婦人病、冷え性、更年期障害、不妊症、慢性婦人病、肥満症、慢性皮膚病、湿疹、汗疹、わきが、しもやけ、凍傷、いんきん、たむし、病後回復、ストレス解消、健康増進など

塩化物泉

塩化物泉

塩化物泉は塩分を多く含んでいるので味は塩辛く無色透明の温泉です。

海の近くにある温泉はほとんどが塩化物泉であり、海に囲まれた島国の日本には塩化物泉が非常に多く存在しています。

また、塩化物泉は肌に付着した塩分が汗の蒸発を防ぎさらに保湿効果もあるので湯冷めしにくいという特徴があるので、冷え症の方にはぴったりの温泉です。

塩化物泉の効能・効果

切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、消化器、便秘、筋・関節痛、打撲、捻挫、冷え性、月経障害、不妊症、病後回復、慢性的な婦人系疾患、慢性的な皮ふ疾患、神経痛、筋肉痛、腰痛、脂肪燃焼など

冷え症に効果があるので、女性におすすめな温泉です。

二酸化炭素泉(炭酸泉)

二酸化炭素泉

二酸化炭素泉は二酸化炭素を多く含む温泉で、入浴すると炭酸の小さい気泡が身体に付着するのが特徴です。

また、温度が高くなると炭酸の成分は気化する性質があるため、比較的温度は低くなっています。

そのため、低い温度でゆっくりと温泉に浸かれるため心臓への負担も少なく、血圧も上がりにくいため「心臓の湯」とも呼ばれています。

二酸化炭素泉の効能・効果

心臓病、動脈硬化、神経痛、胃腸、便秘、利尿、切り傷、火傷、運動麻痺、筋・関節痛、打撲、冷え性、更年期障害、不妊症、疲労回復、高血圧症、むくみなど

炭酸水素塩泉

炭酸水素塩泉

女性は必見!!

炭酸水素塩泉はアルカリ性を示す温泉が多いので「美肌の湯」や「美人の湯」と呼ばれている温泉です。

なぜアルカリ性の温泉が「美肌の湯」や「美人の湯」と呼ばれているかというと、アルカリ性の温泉は皮膚の脂肪や古い角質層を溶かす効果があるため、その結果お肌がスベスベになるのです。

炭酸水素塩泉の効能・効果

切り傷、火傷、慢性皮膚病、慢性消化器病、慢性便秘、糖尿病、痛風、肝臓病、尿路疾患、尿路結石、膀胱炎、肝臓病、肝炎、痛風、腰痛、アトピー性皮膚炎、アレルギー疾患、リウマチなど

最後に

いかがでしょうか?

温泉には9種類の温泉があって、温泉の種類によって様々な効能や効果がありますね。

日本人と温泉は切っても切れない関係です。

みなさんも各地の温泉を巡って自分に合った温泉を見つけてみてはいかがでしょうか?